証券外務員用語集・た行
「貸借対照表」
貸借対照表とは、企業の財政状態を明らかにするため、貸借対照表日におけるすべての資産、負債および資本を記載し、株主、債権者その他の利害関係者に正しく表示するための決算報告書です。
「単元株制度」
単元株制度とは、完全な株式としての権利を有すべきところ、単元未満株式には議決権は認めないという点で権利を縮小する制度のことをいいます。
「投資者保護基金」
「投資者保護基金」とは、証券会社破綻にともなう、顧客の預かり資産の返却を保証する機関であり、投資者の保護と証券取引に対する信頼性の維持を目的としています。1998年12月に発足しました。
「直接金融と間接金融」
企業が事業を行っていく上で、資金を調達するには二つの方法があります。一つが金融機関を通じて借り入れという形で調達する方法で、これを「間接金融」といいます。もう一つが証券市場を通じて有価証券の発行という形で直接投資家から調達する方法で、これを「直接金融」といいます。現在の日本では、単に「金融機関」といった場合、銀行といった金融仲介機関を指すほどに、間接金融中心の金融システムが政府によって築き上げられてきました。しかし最近では、銀行の貸し渋りや低金利に不満を持った人たちが増え、銀行離れが進み、より自由度の高い直接金融への関心が高まっています。
「投資者保護」
「投資者保護」とは、証券取引法上の考え方によると、「投資者が投資をしようとする場合に、投資対象となる有価証券について、投資の可否を判断しうるように発行会社に財務内容などを正確に公表を求めるもの」であり、「証券取引に携わる証券会社や証券取引所などの業務が適正に行われ、証券市場における価格形成が公正に行われることを求めるもの」となっています。この考え方は、証券市場や証券業における基本理念となっています。 しかし、投資者保護といっても、株が値下がりした損失を補填するわけではないことに注意しなければなりません。
「特定口座」
特定口座とは、口座内における上場株式等の譲渡による譲渡所得等の金額について、他の株式等の譲渡による所得と区分して計算することができる口座のことをいいます。平成15年1月1日から導入されました。
「デイトレーダー」
デイトレーダーとは、一日のうちに何度も売買を繰り返して、株価が一日の取引時間中に様々な要因から変動することを利用して、短期的な利益を得ることを目的としている投資家のことです。
「出来高」
出来高とは、証券取引所で取引が成立した株式の株数のこと。
「デュレーション」
デュレーションとは、債券に投資された資金の平均回収期間をいいます。
「転換社債型新株予約権付社債」
転換社債型新株予約権付社債とは、新株予約権を付与した社債であり、新株予約権の分離譲渡ができません。新株予約権を行使した場合、社債の発行価額と新株予約権の行使に際しての払込金額とが同額のものをいいます。この社債の流通市場での取引は、取引所取引と取引所外取引に区分され、さらに取引所取引も立会時間内取引と立会時間外取引に区分されます。
「店頭有価証券の売買等」
店頭有価証券は、店頭取扱有価証券とそれ以外の店頭有価証券に区分されます。店頭取扱有価証券とは、一定以上のディスクロージャーを行うという要件を満たしたものであり、そのうち証券会社が投資勧誘を行っても差し支えないとして日本証券業協会が定めた銘柄をグリーンシート銘柄といいます。また、それ以外の有価証券とは、一般的に証券会社で取り扱っておらず、取引を行う場合、投資家が自分で相手方を見つけて売買交渉をしなければならず、俗に「青空銘柄」と呼ばれています。
「投資信託と投資法人」
従来までの日本の投資信託は契約型投資信託のみでしたが、金融ビッグバンを境に会社型投資信託も認められるようになりました。 現在の「投資信託法」でいう投資信託とは契約型投資信託のことであり、委託者指図型投資信託と委託者非指図型投資信託に区分されています。また、投資法人とは「会社型投資信託」のことをいいます。
「TOPIX」
TOPIX(東証株価指数)とは、東京証券取引所第一部全銘柄の時価総額が、基準時の時価総額と比較してどのくらい増えたか減ったか、ということを通じて市場全体の株価の動きを表すものをいいます。
「取引所有価証券市場外での取引」
一般に取引所取引は、取引所において価格優先、時間優先の原則にしたがって競争売買により取引されています。これに対して、取引所外取引は一種の店頭取引であり、機関投資家等の大口注文を証券会社が相手方となり仕切売買による売買取引が行われています。